ブラッティ・エンジェル
「セイメイとラブラブなのは勝手だケドな、こっちの身にもなれっつーんだ」
ユキゲは自分からついて行かないといったものの、暇だった。
サヨがいないと人間界に言っても何も出来ないし、かといって、天界にいてもする事がない。
暇つぶしに散歩をしてみるけど、楽しくなんかない。
ダチというような奴らは、みんな仕事にいっていて天界にはいない。
「あ゛?」
目の前に、会いたくなかったやつが通り過ぎた。
ウスイだ。
「アイツも、セイメイといかなかったのかよ。…どこ行くつもりだ?」
ユキゲは思わず首を傾げた。確かあっちは、見習いはもちろん天使も立ち入るのを禁止されてる書庫があったはずだ。
特殊な鍵がかかっていて、普通は入れない。
確かそこの書庫には…何があったけ?
ユキゲは肝心なところをど忘れしてしまった。
「気になるな」
ユキゲはウスイの後を追いかけることにした。
時間も余ってることだし…。
よほど、油断しているのか慣れているのか、警戒する様子がない。後ろを振り返ってみたり、キョロキョロとあたりを見渡したりする事はなかった。
ユキゲにはそれが不思議でしかなかった。
立ち入り禁止の所に行こうとするのに、少しも警戒していないなんておかしすぎる。
ただの興味本意だったのに、とんでもないことを知ってしまうような気がした。
細く長く暗い廊下の突き当たりに、そこはあった。
とくに特殊な構造に見えない扉。
誰も近寄らないのか、足跡が残りそうなぐらい汚い床。
古臭いにおいに顔をしかめずにはいられない。
外がこんなんだから、中は相当汚いに違いない。
ウスイは勝手に開いた扉の中に入っていく。中に踏み入れたとたん、扉は音もなく閉じていく。
慌てて扉に向かうユキゲ。しかし、扉は目の前で閉じてしまった。
堅くて重い扉は、どんなに力をいれても開くことはなかった。
ウスイは、どうやって扉を開けたんだろう。
そして、この中には一体何があるのだろう。
忘れられた部屋みたいな所に、何が隠されてるんだろう。
「…オレ、初めてバカなのを後悔しちまった」
ユキゲは自分からついて行かないといったものの、暇だった。
サヨがいないと人間界に言っても何も出来ないし、かといって、天界にいてもする事がない。
暇つぶしに散歩をしてみるけど、楽しくなんかない。
ダチというような奴らは、みんな仕事にいっていて天界にはいない。
「あ゛?」
目の前に、会いたくなかったやつが通り過ぎた。
ウスイだ。
「アイツも、セイメイといかなかったのかよ。…どこ行くつもりだ?」
ユキゲは思わず首を傾げた。確かあっちは、見習いはもちろん天使も立ち入るのを禁止されてる書庫があったはずだ。
特殊な鍵がかかっていて、普通は入れない。
確かそこの書庫には…何があったけ?
ユキゲは肝心なところをど忘れしてしまった。
「気になるな」
ユキゲはウスイの後を追いかけることにした。
時間も余ってることだし…。
よほど、油断しているのか慣れているのか、警戒する様子がない。後ろを振り返ってみたり、キョロキョロとあたりを見渡したりする事はなかった。
ユキゲにはそれが不思議でしかなかった。
立ち入り禁止の所に行こうとするのに、少しも警戒していないなんておかしすぎる。
ただの興味本意だったのに、とんでもないことを知ってしまうような気がした。
細く長く暗い廊下の突き当たりに、そこはあった。
とくに特殊な構造に見えない扉。
誰も近寄らないのか、足跡が残りそうなぐらい汚い床。
古臭いにおいに顔をしかめずにはいられない。
外がこんなんだから、中は相当汚いに違いない。
ウスイは勝手に開いた扉の中に入っていく。中に踏み入れたとたん、扉は音もなく閉じていく。
慌てて扉に向かうユキゲ。しかし、扉は目の前で閉じてしまった。
堅くて重い扉は、どんなに力をいれても開くことはなかった。
ウスイは、どうやって扉を開けたんだろう。
そして、この中には一体何があるのだろう。
忘れられた部屋みたいな所に、何が隠されてるんだろう。
「…オレ、初めてバカなのを後悔しちまった」