届きますように


あたし達の出逢いは、キャバクラ。ありふれた出逢いで、その後があるなんて全く思わなかった。

一目見た時から、惹かれてたなんて、運命めいたものは感じなかったのに、今は、運命だったのかと思わずにはいられないの。

単なる偶然なのにね。

こんなにも辛い想いをするなら、あの日出逢わなければよかったのかな。

出逢ったことさえ、何度も後悔した。

でも、出逢わなかったらって考えると怖いんだ。

あなたを知らない人生なんて、あたしはいらない。

矛盾ばかりの恋だったけど、少なくとも、けんとの出逢いは出会いじゃなかったって思う。

出逢うべくして、出逢った。

じゃあ、やっぱり運命なんじゃないかな。


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