Death File
小学校時代はとにかく勉強に没頭していた。

小学校低学年からみんなと孤立していたから、必然的に勉強をして気持ちを落ち着かせていたし、わたし自身、勉強をすることは嫌いではなかったから教科書を貪るように読んでいた。

そんなこともあり、わたしはクラスでの成績は良いほうだった。

テストを親の人に見せると、いつも親の人は嬉しそうにわたしを褒めてくれ、お菓子をたくさんくれた思い出がある。

当時のわたしは勉強もできて、まじめというのが過去を振り返ったわたしなりの見解だった。

しかし、中学校に上がった時からふたたびわたしの人生は暗くじめじめしたものに変った。

あれは、もしかしたらわたしが悪かったのかもしれないけれど、中学校1年生の時、クラスの女子がお菓子を学校に持ちこんで休憩時間に食べていたことをわたしが担任の先生に告げ口をしたことが始まりだった。

わたしは不正を許すことはできなかったために、お菓子を学校に持ちこむことを悪いことだと思っていたのだった。

あれは担任に告げ口をした次の日のことだった。

「おい、優理なにチクってんだ?」

クラスの女子に囲まれて、わたしは告げ口をしたことを咎められてしまったのだった。

トイレに連れていかれ、お腹を殴られて、太腿を蹴られた。

わたしは悪いことをしていないのだから、最初は強気に出て

「あなたたちが悪いことをしているのだから、怒られて当然」

と、女子に対して抗弁をしたのだが、女子にしてみれば抗弁など無用のことで、ただ暴力でわたしを責め立てたのだった

結局、わたしは見えないところを殴られて、さんざんに脅かされてやっと解放してもらうことができたのである。
< 4 / 17 >

この作品をシェア

pagetop