Death File
しかし、それはわたしの暗くじめじめとした人生の序章にすぎなかったのだった。

女子のいじめというものは陰湿を極めており、わたしはその日以来クラスの一部の女子からいじめを受けることとなってしまった。

それは時として、椅子の上に画鋲が置いてあり、なにも知らずに座ったわたしはお尻に画鋲が刺さってしまい、その反応をクラスの女子たちは見て楽しんでいたのである。

さらに、もっと酷くなると、クラスの黒板にいつの間にかわたしを誹謗中傷する悪口が書かれており

『チンポ大好き エンコー女 青戸優理』

と、大きく書かれていたこともある。

それを見つけた先生は無言でそれを消すと、なにもなかったかのように授業を開始した。

いわゆるいじめの黙認ということなのだろうか、先生のことなかれ主義もここまで堕ちるともうわたしにはなにもすることができない。

ただ幼稚園時代のウンコマンと同じく、時間をかけてふうかさせるだけでしかなかった。

しかし、事はそれに留まることはなかった。

わたしのエンコー話がうわさとして広まり、クラスの男子たちがわたしのことをエンコー女として見るようになったのだった。

中には露骨に侮蔑する者もいたし、わたしをいじめていない女子たちでもわたしに対して嫌悪感を示す者まで出てきてしまう始末だった。

実際、わたしは援助交際はもとより、異性とのセックスを経験しているはずもないのが普通なのだが、なぜか、クラス中にわたしのエンコー話がうわさとなって広がり、わたしはエンコー女として見られていたのだった。

そして事件は起きた。


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