60年後のラブレター
「あの、佐藤さん、どうして私なんですか?」
彼女は直球に聞いてきた。内角をえぐる渾身のストレートであった。誰にも打てないが、ここで空振りは許されないぞ僕。ここで見事にジャストミートをしなければ、僕はもう試合に出ることはできないだろう。一生スタメンだ。そんなのは二度とごめんだ。だからこそ、今こうやってフィールドに立てたんだぞ。よし、打ってやれ俺。
「あ、あなた様の雰囲気、声、体、顔全て好きです。あなたが好きで好きでたまりません。ぼ、僕とちゅきあって下さい」
ばか、ばか、本当に馬鹿、何噛んでるんだ。やってしまった。もう、野球に例えるなら、9回裏、ノーアウト満塁で打ち損じてトリプルプレーされて3アウトゲームセットだ。僕は顔がゆでタコみたく、真っ赤で、汗がだくだくであった。どうすればいいんだ。考えろ、もっと、頭を使うんだ、脳みそあるんだろ、こんなときに使わないで、いつ使うんだよ。受験の時か、そんなのどうでもいい。今だよ、今、今使え、二度と動かなくなってもいいから、知恵を絞り出せよ。頼むよ、神様、いや、だめだ、神に祈ったらだめだ、自分を信じるんだ。この世で最終的に信じられるのは自分だぞ、自分の人生だからな。人を頼るな、神を頼るな、自分に頼れよ。よし、くるぞ、来るぞ、もうじき来るはずだ、来いよ。来いよ・・・・・・・こねぇーよ。ごめんよ、自分。まじで思いつかないぞ。頼むよ、ほんまに頼む・・・・・。もう、あたふたというか、訳が分からなくなったきたその時、奇跡が起こった。奇跡とは起こらないから奇跡と言う。だけど、起きても奇跡と言いたいんだよ。
「ハハハハハ」
彼女の笑い声が聞こえた。
「えっ」
「あははは、ごめんなさい。おもしろかって。うん、こちらこそ、お願いします」
「えっ」
分かるかな、そう、まるで、あっそういえば、夏に宝くじ買っていたなとふと、思い出し、インターネットで調べて見ると宝くじの一等3億円が当たってた、当たってた、当たっていた・・・・・よっしゃあーーといった感じに似ているかもしれない。実際には分かりません、当たったことないんでね。ごめんなさい、分かりません。
「えっと、えーお付き合いしてくれるんですか?」
僕は恐る恐る聞き返した。
「はい。お願いします」
「はい、こちらこそ、ありがとう」
彼女は直球に聞いてきた。内角をえぐる渾身のストレートであった。誰にも打てないが、ここで空振りは許されないぞ僕。ここで見事にジャストミートをしなければ、僕はもう試合に出ることはできないだろう。一生スタメンだ。そんなのは二度とごめんだ。だからこそ、今こうやってフィールドに立てたんだぞ。よし、打ってやれ俺。
「あ、あなた様の雰囲気、声、体、顔全て好きです。あなたが好きで好きでたまりません。ぼ、僕とちゅきあって下さい」
ばか、ばか、本当に馬鹿、何噛んでるんだ。やってしまった。もう、野球に例えるなら、9回裏、ノーアウト満塁で打ち損じてトリプルプレーされて3アウトゲームセットだ。僕は顔がゆでタコみたく、真っ赤で、汗がだくだくであった。どうすればいいんだ。考えろ、もっと、頭を使うんだ、脳みそあるんだろ、こんなときに使わないで、いつ使うんだよ。受験の時か、そんなのどうでもいい。今だよ、今、今使え、二度と動かなくなってもいいから、知恵を絞り出せよ。頼むよ、神様、いや、だめだ、神に祈ったらだめだ、自分を信じるんだ。この世で最終的に信じられるのは自分だぞ、自分の人生だからな。人を頼るな、神を頼るな、自分に頼れよ。よし、くるぞ、来るぞ、もうじき来るはずだ、来いよ。来いよ・・・・・・・こねぇーよ。ごめんよ、自分。まじで思いつかないぞ。頼むよ、ほんまに頼む・・・・・。もう、あたふたというか、訳が分からなくなったきたその時、奇跡が起こった。奇跡とは起こらないから奇跡と言う。だけど、起きても奇跡と言いたいんだよ。
「ハハハハハ」
彼女の笑い声が聞こえた。
「えっ」
「あははは、ごめんなさい。おもしろかって。うん、こちらこそ、お願いします」
「えっ」
分かるかな、そう、まるで、あっそういえば、夏に宝くじ買っていたなとふと、思い出し、インターネットで調べて見ると宝くじの一等3億円が当たってた、当たってた、当たっていた・・・・・よっしゃあーーといった感じに似ているかもしれない。実際には分かりません、当たったことないんでね。ごめんなさい、分かりません。
「えっと、えーお付き合いしてくれるんですか?」
僕は恐る恐る聞き返した。
「はい。お願いします」
「はい、こちらこそ、ありがとう」