彼女が愛した温もり


『書いたぞ』

コーキはそう言いながら私に紙を差し出した


「橘 弘樹」

タチバナ コウキ

コーキの名前を知った

『これでコーキって読むの?』

『あぁ
兄貴が洋樹(ヒロキ)だろ?
俺の漢字も普通ヒロキって読むから
よく間違えられたんだよ』

『兄弟そろって同じ名前はないよね』

二人で笑う


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