彼がくれたもの
恋友達

―連絡―


「あ、俺、姉貴に電話するわ!」

「あたし、ちょっとお手洗い行ってくるね!」

「あたしもついて行く~」

「いいよ!すぐだから!ヒナはリョウに
 タイチさんのこと色々聞いときなって!」

「分かった!そうする~」


私は、ライブハウスのトイレに向かった。


「あー人ごみの中にいたから髪の毛ぐっちゃぐちゃ」

そんなことをぼやきながら私は、自分の髪を整えた。



そして、外に出ると、


「あ!ユナ!」

私が振り返ると、そこにはカイが立っていた。



「え?どうしてカイさんが?」

「あのさ、携帯の番号とメル番教えてもらっていい?」

「え?あ、はい!いいですよ」

私は、戸惑いながらも番号を渡した。

「ありがと!連絡するから!じゃな!」

「はい!」


そして、カイは、風のように去っていった。。。


さっきは挨拶しかしなくて、遠い人だと思っていたのに、
番号を渡して、急に親近感が沸いてきた。
必ず連絡してくれる保証はないのに・・・
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