G i f t ~ギフト~
彼は小声でムサシにお礼を言ってて、持ってたマイクをスタンドに取り付けた。


この状況・・・私はどうすればいいのですか?


助けて下さい!!


彼を見ると彼も緊張してるようで顔が強張ってた・・・。


余計私も緊張するがな。


何やらポケットの中をゴソゴソやってる彼。


何だか知らないけどBGMには【愛唄】なんか掛かってるし(焦)


「吹雪・・・コレから先、辛い時も苦しい時も楽しい時も全部。お前と進んで生きたい。すべて向き合ってお前と家族になりたい。絶対!幸せにするから・・・俺と結婚して下さい!」


言い切ったと同時にポケットから出した小さい箱を開けて私に突きつけた彼。


ってか・・・・・・・・


これって・・・・・・・・・プロポーズってやつですかぁぁぁぁ????


うそ~~~~~~ん???


こんな大観衆の前で???


ってか・・・どうしたらいいわけ?


断るとかじゃなくて!もちろん返事はOKのつもりだけど。


『・・・うちでいいの?本当にいいの?口悪いし可愛くないし。こんなうちでいいわけ?』


こんな時でも素直に「嬉しい!」とか言えない私。がくっ。


「ぷっ。その返事はどっちに取ればいいわけ?」


彼が持ってる箱から指輪を取って私の次の言葉を待ってる。


『そ・・・そんなのOK返事に決まってるじゃん・・・』


「やっぱり?」


彼はニヤって笑って私の左手を取り薬指に指輪を嵌めてくれた。


「成立しちゃったけど?後戻りは出来ないよ。いいのか?」


意地悪に聞く彼。


『そっちこそ。知らないから!』


< 123 / 161 >

この作品をシェア

pagetop