G i f t ~ギフト~
この指輪選ぶ時も迷って迷って買ったのかなぁ?彼は。


奥の席で仲間と話してる彼の背中を見て考えてみた私。


「飲んで飲んで飲んで。さぁさぁいっちゃう!イッキいっちゃう??」


『あ~。始まったよ。イッキコール。犠牲者多数でますなぁ・・・』


彼が居るテーブルから始まったイッキコール。


仲間に入れてもらおうとムサシの居るテーブルから離れようと腰を上げたら・・・


がしっ!


『んっ?どうしたん??』


ムサシに腕を掴まれて立ち往生・・・


何やら切ない表情のムサシ。


いかがなさいましたか?


『放してちょ?ムサシ???』


ムサシは私の腕を掴んだまま立ち上がって「どうにもなんねぇーか」って言って私の頭をくしゃっって撫でた。


『ん?』


「外の空気吸ってくるわ」


『・・・そ?』


そのまま手をヒラヒラさせて店から出たムサシ。


ムサシから視線をずらして彼のテーブルを見たら、彼が頬づえ付いて私を見てた。



< 129 / 161 >

この作品をシェア

pagetop