G i f t ~ギフト~
聖香はおしぼりをぎゅーって握り締めて


「タケルが・・・付き合おうって。好きだって言ってくれた」


聖香の目から零れる涙。


この2人が今までどんな関係だったかは正直私には分からない。


ただ・・・聖香を見て分かるのはタケルが好きなんだって事。


ずっと意地ばっかり張ってたんだね。聖香。


『そっかぁ。そっかぁ。良かったね。うん。良かった!』


ぐすんっって言ってる聖香の頭を撫でて私の肩に聖香を抱き寄せた。


聖香を抱き寄せたままカウンターに居るタケルを見て


『タケル~~!!お前、すでに聖香の事泣かしたな!!ちょっと来いや。タケル!!』


「え??何?俺・・・殴られる??」


ちょっとオロオロしながら布巾で手を拭きながら私の所に来たタケル。


聖香の肩に手を置いて私はタケルの前に立ち胸元を掴んだ。


『てめー・・・これ以上聖香を泣かしたら、マジでぶっとばすかんな!!』と一喝してやった。


タケルも私のネクタイを掴んで「てめーも春人と幸せになんねーとぶっとばすぞ!それともう聖香を泣かせねーから安心しろ!」


お互いメンチビーム バチバチッ!!


『ぷっ!!ならいい』


お互い笑って離れた。


そんな私とタケルをヒヤヒヤして見てる聖香に彼。美波にヤッシー。


ヤッシーなんか口があんぐり開いてた(笑)
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