G i f t ~ギフト~
「やってくれんじゃん?」


唇を離した瞬間に彼に言われた。


少し、恥ずかしそうに。


『もう、無理だからね?』


「絶対・・・幸せになろう」


そう言った彼の唇が私に落ちてきた。


『・・・うん』


「しかし、3度目を始めてから、お前って素直だよな?」


『そ、そっかぁ?』


自分でもそう思うんだけどね。


素直じゃなかったから、失くした物って大きかったんだと思う。


もう、後悔したくないし、不安になりたくないから。


私はこれから、今まで彼に与えられきれずにいた愛情を返していこうかと思う。


少しずつ・・・少しずつ。





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