G i f t ~ギフト~
(重要?・・・あっ。ユカリの事かぁ?)


『いいよ。どこ行けばいい?伸也に合わせるよ』


「そうだなぁ・・・」と悩んでる伸也。


『じゃ、取り合えず仕事終わったら地元帰るよ。向かう時、連絡入れるな』と勝手に通話を終わらせる私。


だって・・・倉庫の入り口で店長の顔半分こちらを覗いてるんですけど・・・。


そんな店長を相手にせず、ツリーの飾り付けに戻り、再び煌く世界に飛んだ私。


伸也の重要な話なんて気にもせずに・・・。


『星・・・曲がってるか?プレートってこの辺?』


やっぱり1人でやるのは無理があったかも?なんてちょっぴり後悔しつつ、倉庫入り口から店内の様子を伺ってみる。


『由美はレジ。奏汰はモップがけ・・・。おや?店長が居ない?ほぉほぉ』1人で頷きながら横に顔を向けると・・・。


『うぁ!!ビックリしたぁ~』中腰で店内を見ていた私は顔を向けた先の店長にビックリしてシリモチ・・・。


『たたたたぁ・・・。怖いちゅーねん』お尻を摩りながら体勢を整える私。


「がはははっ」と大声で笑う店長。


「鈴原。もう上がりだぞ!!サービス残業したいなら構わんけど」


(え・・・。もうそんな時間かい!)


『帰る。帰るよ~だ!取り合えずツリーは終わったからね。後はヨロシク』


投げ返す様に店長に言い、更衣室へ向かう。


着替えを済ませ、店内のレジに居る由美とバイトの奏汰に『お疲れ、お先』と軽く声を掛け急いで車に乗り込み、実家方面に車を走らせた。





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