G i f t ~ギフト~
「でも。俺もその場に居たから。やましい感じは無かったよ」


『そっかぁ・・・』と溜め息まじりに答えた。


「で、兄貴の事だから1人で抱え込むよ。ねーやん守ろうと必死。どうする?」


伸也は言い切ると煙草に火を点け軽く吹かす。


(どうするって言ってもなぁ・・・)


左腕で肘を付いて右手でパフェをツンツンしてる私に伸也は溜め息まじりに問いかけて来た。


「ねぇ・・・。俺が色恋しようか?あの女に」


『はぁ??????』と聞き返したと同時に私の左腕は滑ってテーブルに『ガタンッ』と音を鳴らした。


『ユカリ居んのに何考えてんの~~?やめなって』


「事情説明するから大丈夫だって。もちろん営業ですから、抱かない、キスしない。つーか・・・あの女に出来ない!」


『あははっ』とカラ笑いしてみる。


「ちょっと楽しみかも」なんてのん気に言ってる伸也。


『伸也の気持ちはありがたいけどぉ・・・。やめておこ。伸也が困るよ。そしてユカリが可哀想』


「そぉ?」とすべてを軽く考えてる伸也・・・。


(取り合えずしばらく様子見だなぁ)


『まぁ。事情は分かったよ。春人の疑いも消えたしね!ありがとな。伸也。話聞けて良かった』


「おぅ。俺にとってねーやんは姉貴だからな。俺だってねーやんが大事だし。何かあればまた連絡するよ」


『何も無い事を願います』
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