オレんちの兄さん2
5
誕生日の翌日。
夕飯もそこそこにドラ○エ最新作を楽しんでいると、思ったより早く兄さんが帰ってきた。
「おかえりー」
ゲーム機から顔も上げずに声をかけると、
「ただいまー。ハイ、これ」
見慣れたショッピングセンターの紙袋が視界に入った。
オレはゲームを一時停止して、立ったままの兄さんを見上げる。
「何、これ?」
持ってみると、意外に重い。
「何、ってアサヒが欲しがってたものだよ」
「オレが欲しがってたもの?」
何のことだかさっぱり……。
「あぁ。開けてみて?」
そう促されて、オレは丁寧にラッピングされた包みを開いた。
「……あ」
出てきた箱に映っているのはフードプロセッサー。
その写真をじっと見つめていると、頭上から声が降ってくる。
「どんなのが良いかさすがにわからなかったから、お店で一番人気のやつにしたよ」
使いにくかったらごめんな、と言うとオレの頭をぽんぽんと叩いて、兄さんはキッチンに入っていった。
オレはしばらくそれを見つめて、まさかの追加プレゼントにジーンとしながらゲームを再開した。
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