オレんちの兄さん2
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昨日の誕生日当日。
全てを見られた恥ずかしさから、朝一、
「おはよう、アサヒ。
15歳おめでとう」
そう言ってくれた兄さんの顔をまともに見れなかった。
でもその恥ずかしさも時間の経過と共に薄れ、約束の外食は会話も弾み楽しい一時となった。
―――兄さんが連れて行ってくれたのは、創作フレンチのお店。
テーブルマナーを気にしなくて良いようにと、兄さんはゆったりした個室を予約してくれていた。
そのおかげも手伝って、オレは普段なら話さないようなことも口滑らかに兄さんに話していた。
食後には二人で食べきれるサイズのバースデーケーキが出てきて、
そこに1と5のロウソクを立てて、
兄さんに見守られながら火を吹き消した。
甘さ控えめなケーキは満腹にも関わらずどんどん口に進み、ほとんどオレ一人で食べきってしまっていた。
美味しい食事に楽しい時間。
幸せいっぱいで家に戻ると、
「15歳おめでとう」
と、この日何度目かのお祝いの言葉と一緒に、ブランドロゴの入った小さな袋を手渡された。
「開けてみて?」
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