オレんちの兄さん2
情報誌を開いては閉じ、また開いてはじっと見つめ……
そんなことをしばらく繰り返していると、ふいに肩に温かい物が触れた。
「アサヒ、お前……」
「な、なんだよっ」
触れたのは、オレより一回り大きな兄さんの右手。
オレを見つめるその目は、心なしか潤んでいるような気が……
―――――――え、なに?
オレ、なんか変なこと言ったか?
………………え?
混乱する頭で自分の言葉を何度も反芻してみるが、答えは見つからない。
頭の中が疑問符で埋め尽くされた頃、未だ潤んだ目でオレを見つめていた兄さんが、
再び言葉を発した。
「お前……」
ゴクリ。
「そんなに外食行きたかったのか!!」
「……………」
……………はぃ?
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