SunFlower―恋の花が咲くまでー
『あぁ…うん。でもちょっと離れた所に居たから、すぐ何処か行っちゃた』
「そうなの?まーこの人混みだしねぇ~。」
『うん。そうだね…』
「ねぇ、向日葵、やっぱり顔色悪いんじゃない?大丈夫?」
お母さんが少し心配したように言う。
『大丈夫だよ!あ、お母さん、あたしちょっと用事思いだしちゃった!悪いけど先帰るね…?』
無理に明るく言うとその場から歩き出す。
「え、ちょっと!向日葵!?」
『お母さん達はゆっくりしててねー』
一刻も早くこの場を離れたかったあたしは振り向きもせずにそう言い、この場所を後にした……。