SunFlower―恋の花が咲くまでー
それに、さっきから思ってたけど、おにぎり2個じゃ男の子には足りないんじゃ…。
「ちょっと足んないけどさ。あの人だかりの中に入って行く気しなくて、空いてから行ったらこれ位しか残ってなかったんだよね~」
『そうなんだ~』
「あれは本当にヤバい。つーかどうせなら龍之介に焼きそばパン貰えや良かったな…」
失敗した~!って言う太陽君にあたしは自分のお弁当箱を見て思い付いた。
『あの~…良かったら何かおかず食べない?』
そう言いながら、お弁当を差しだす。
「マジで!?良いの?」
『うん。こんなんで良かったら。いちごミルクのお礼に…』
「じゃあ…遠慮無く。実はいつも美味しそうだと思ってたんだよね~」
そう言いながら、卵焼きをひょいっとつまみ口に入れた。
『どうかな…?』
モグモグする太陽君内心ハラハラしながら聞く。
「超~ウマイ!向日葵ちゃんちのお母さん料理上手いんだね!」
『良かったぁ~。口に合って。お母さん仕事が忙しいからお弁当はあたしが作ってるんだー』
「本当に!?向日葵ちゃん凄いね!」
『そんな事無いよ~。弟と妹の分作るついでだし』
「兄弟の分まで作ってるんだ!偉いね~!向日葵ちゃん良いお嫁さんになりそうだね?」
ニコッと笑った太陽くん。