SunFlower―恋の花が咲くまでー
「機嫌直して?向日葵ちゃん…」
そう言った太陽君をチラッと見上げると困ったような顔。
『…しょうがないなぁ…』
困った顔とか弱いんだよね…。
というか実際、ただ恥ずかしかっただけで怒ってないし…。
「ありがとう!じゃあ…」
そう言ってあたしの手を取る。
『え…?』
「帰ろっか?」
太陽君が優しく笑った。
『うん!』
照れながら彼と手を繋いで歩く。
繋がれた手は、実はちょっぴり憧れてた恋人繋ぎ。
繋いだ太陽くんの手が思ったより大きい事に気付いて、やっぱり男の子なんだ、なんて思った。
これでまた太陽くんの事を1つ知れたね。
15歳の夏、まだ咲いたばかりの恋。
これからも大輪の向日葵のように、大きく咲かせ続けられますように……。
【END】