【完結】不良彼氏の甘い誘惑
「爽真君のこと嫌いなハズなのに……今は嫌いって、思えないの」


「…………」



お姉ちゃんはあたしをジッと見つめたまま、何も言わなかった。





「嫌い嫌いって思ってても……どうしても、爽真君が気になってしょうがないの」


あたしはそう言うと、膝に顔を埋めた。







「…………」


「だから……今はどうしても、爽真君が嫌いなんて思えないの」


「…………」


「ねーお姉ちゃん……あたし、どうしたらいいのか分からないよぉ……」


あたしはお姉ちゃんの服の裾をギュッと掴んだ。




「亜季……」


「嫌いなハズなのに……なんで嫌いって思えないの?」



あたしはお姉ちゃんをジッと見つめた。







「…………」


「嫌いなのに……嫌いなんて思えないのはなんで?」



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