【完結】不良彼氏の甘い誘惑
―――――…





「うっ……」


「いつまでも調子のんな。いい加減学習しろよ」


俺は倒れている黒木に向かってそう言った。







「はあ、はあ……くっそーっ……」


「お前もさ、ただ殴り合いするんじゃなくて……ちゃんと大切なもん見つけろよ」


「…………」


「たまには……大事なもん守るためにケンカしてみろよ」


「…………」


「もうんなことやめにやめにしろよ。そんなことしてたってなんの意味もねーんだからさ」


「…………」


「大事なもんの一つや二つ、自分の手で守れよ」


俺はそう言うと、亜季のところへ駆け寄った。





「亜季!しっかりしろ」

「んー……爽真、君?」

「大丈夫か?もう大丈夫だからな」


「助けに……来てくれたの?」



亜季は俺をジッと見つめた。



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