【完結】不良彼氏の甘い誘惑
「グッタリしてんな。……お前」


「もーね……話聞いてただけで疲れちゃった」



亜季は机に顔を乗せたままそう言った。





「帰れるか?」


「……うん」



亜季は頷くと、顔を上げて席を立った。







「じゃあ帰るか」


「……うん」



そして、俺たちはそのまま学校を出た。





「はあ……なんか、なんにもしてないのに疲れちゃったなー」


亜季は歩きながらそう嘆いた。







「いや、あんだけ話聞かされりゃ疲れるに決まってんだろ」


「ほんとぉ……なんか、もう何にもしたくない」


亜季はため息交じりでそう言った。





「お前、すんげー眉間にシワ寄ってたもんな」


「うん」


「亜季のあんな迷惑そうな顔、初めて見た」


「え?」



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