【完結】不良彼氏の甘い誘惑
「……ほんと?」


あたしは爽真君の顔を覗き込んだ。





「……ああ」


「なーんだ……あたしだけじゃなかったんだね」

「……ああ」


「良かった」


「え?」


「あたしだけがドキドキしてると思ってたから、違うって分かって安心した」



あたしはそう言うと、ニコッと笑った。







「……俺も」


「え?」


「実は言うとさ、俺も自分だけドキドキしてると思ってたんだ」


「……ふーん」


「だから、違うって分かってホッとした」



爽真君はそう言うと、あたしの頭をクシャクシャと撫でた。





「なんかさ。やっぱり好きな人と一緒に居ると、自然とドキドキしちゃうもんなんだよね」


「……ああ。そうかもしれねーな」



あたしの問い掛けに、爽真君はそう答えた。



< 176 / 268 >

この作品をシェア

pagetop