【完結】不良彼氏の甘い誘惑
あたしはそう言って唇を噛み締めた。





バンッ!!


爽真君は壁に両手をつき、あたしをジッと見て言った。






「……沙紀の話はすんなよ!!」


あたしは黙り込んでからおもむろに口を開いた。




「何よ。……お姉ちゃんのことなんか何にも分かってないくせに!!」


「……沙紀のことなんか分かんねーよ!!アイツはもう俺の女でもなんでもねー!!」



爽真君はそう言って、あたしの胸倉を掴んだ。







「…………」


あたしは黙り込み唇を噛み締めた。





「沙紀のことなんかもう俺には関係ねぇよ……」

爽真君はそう言って、掴んでいた胸倉を放した。






「アンタってほんとサイッテー……見損なった」

あたしはそう言って爽真君の頬を叩くと、屋上を飛び出した。





……アイツ、ほんとサイッテー。



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