【完結】不良彼氏の甘い誘惑
バキッ!!


相手の頬を、思いっきり殴った。





「爽真君……」


亜季が、掠れた声で俺の名前を呟く。







「いい加減目ぇ覚ませよ!!そんなことして、お前らに一体なんの得があるっつーんだよ!!」


相手の男の胸倉を掴んだ





「……俺はただ」


「言い訳なんていらねーんだよ。俺はな、亜季のためならなんだってするぜ。亜季の命が危険にさらされてたら、自分の命を削ってまで亜季を助ける」



亜季のためなら、死ぬことも惜しくねーっ。







「…………」


「お前も所詮、黒木と一緒なんだな。お前らは大事なもんを持ってねーから、そうやっていつまで経ったって成長しねーんだよ。……いい加減、自分の手で大事なもん見つけてみろよ」



俺はそう言って、掴んでいた胸倉を離した。



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