LLE <短>
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「先輩!あたしと付き合って」
性凝りもなく、今日もあたしは先輩に、素直な言葉を向ける。
先輩の返事は、いつもと一緒……
なんて、毎度のことに、もう準備もできていたのに――
「いいよ」
あたしの思考回路の、ブレーカーが落ちた。
「……へ!?」
予想だにしていなかった返事に、頭も心も完全ストップ。
「だから、いいよって言ってるんだよ」
「へっ!?へっ!?」
「アホ。もう言わない」
先輩からのデコピンをくらって、ようやく動き出す頭。
と思ったら、途端に加速し出す、心臓。
一気に湧き上がってくる、現実。
「え、えーーーーーー!!!!」
「ウルサイ」
「ホントに!?」
「あぁ」
「ホントにホントに!?」
今、あたしの目の前で起こっていることが、にわかには信じられなくて、何度も何度も聞き直す。
そりゃあ、ウソって言われたら困るけど……
でも、やっぱり信じられない。