チャットは運命 【実話】
「・・・いつか会えるかなぁ?」
あ、やば。声に出してから変なことを
言ったと気づいた。
「お前等運命っぽいよね」
運命か。
本当にそうだったら良いのに。
は?なんで?
自分で思ったことに疑問。
私自身が謎。
「運命?」
「そ、運命」
ニコっと笑った金子陸が少し拓真と
ダブって私は目をそらした。
「そうですねー」
「うわ、自分で聞いといて」
自分でもわかんないんだもん。
「てか、なんて呼んだら良い?」
「りっくん」
「あー、じゃあ陸って呼ぶ」
「あぁ、心が」
折れたとでも?
「あー、眠い」
「見事なスルーだ・・・気持ちーです!」
だるいって。
「おやすみなさい」
――ガラッ
「ちょっと、陸何やってんのー!
次の授業サボってデートでしょ?」
うわ、いきなり。なんかすっごい
ケバいんすけど。
たしか、隣のクラスの・・・
名前は知らないけど何回か
見かけたことがある。
「彼女いたんだ?」
私はこっそり聞いた。
「彼女づら?(笑)」
まぁ、モテるだろうしね。
陸と喋ると女子に目つけられそ。
私は寝たフリをした。
「いこーよぉ!」
ケバ女は陸の腕をつかんで無理矢理
連れ出そうとする。
「うっぜー」
え?
「お前のそーゆうのまじうざい。メイクも
濃すぎだしまじないわ。お前連れて歩く
とか、勘弁してください」