チャットは運命 【実話】

「好き・・・?」


「うわぁ、コイツどんな夢見てんだろうな」

え、夢?

「妄想族だからな、鈴音は」

この声は・・・。

「のわぁっ!!」

「どえぁ!?」

私は飛び起きた。

びっくりして男子1人は奇妙な叫び声を

あげた。

「何、その叫び声ー?」

私はそいつをからかう様にして言った。

「お前こそなんの夢ー?いやらしー」

げっ・・・私、なんであんな夢・・・。

「てか、なんで竜歩と月翔がいるわけ?」

コイツ等はいつもつるんでいるメンバーの

うちの二人。冴木竜歩(サエキリュウホ)と

夢川月翔(ユメカワルナト)

「お前がテンションMAXで保健室行った

って沙綾が言ってたから心配して見に来て

やったんだろっ!」

竜歩が、【自分偉い】なオーラを出しながら

自慢げに言ってきた。

「ありがとー!月翔☆」

「ん、別に」

「俺はぁぁー!!?」

あー、絡みやすい。

月翔は一言で言えばクール。

でも、悩んでるときとかはちゃんと

話も聞いてくれるめっちゃ良い人。

それに比べて竜歩は、一言で言えば

・・・ば・・・。(か)

よく言えば、ピュア☆

悩んでるとこなんか見た事がない。

「俺等はそろそろ戻るかな」

月翔が立ち上がった。

「えー、俺ま―――」

―キーンコーンカーンコーン

竜歩の言葉は残念ながらチャイムに

かき消された。
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