チャットは運命 【実話】
――ガラッ
突然ドアが開き、驚いてそちらを見ると
竜歩がたっていた。
「竜歩、お前ってさ本当に空気の
読めないヤツだよな」
私的にはちょっと助かった。
「いや、何話してんのかなぁ?と」
気になるならこっそり聞けよ。
思いっきりドア開けちゃったよ。
「まぁ、いいや。じゃあ教室戻ろ!」
秀は集会室を出て行った。
私も秀の後ろをついて行こうとすると
竜歩に腕を引っ張られた。
「うわっ!なに?」
「まじごめんっ!」
え?
「俺、空気読めなさすぎたよな・・・」
「わかれば良いんだよ、わかれば」
竜歩が謝るなんて珍しい。
「なんつーか、彼氏の前で他の男の名前
出しちゃって・・・俺ヤバい事したよな」
それはもう、最高にヤバい事をね。
「でも大丈夫だよ」
「うそつけ。俺、本当は話こっそり
聞いてたんだぁ~」
まじかよ。
「お前、かなり困ってたじゃん。
俺が二人の間になんか生んじゃった
感じしてさ、思わずドア開けちゃった」
そうだったんだ。
「私的には、開けてくれて助かった」
「ちょっと首つっこむけど、拓真って?」
やっぱ、気になるよね。
「えっと、まぁただの他校の友達だよ。
他校って言っても兵庫の子だし、秀が
心配することなんもないんだけどね」
本当のこと、じゃない。
「あ、そうなんだ!良かった♪
俺かなり焦ったんだぜ?まさかの鈴音
二股かぁ?なんて(笑)」
グッサー。胸が・・・苦しいー。