チャットは運命 【実話】
そんなこと言えるはずもなく他に
言い訳が思いつかず結局撮ることに
なった。
なんか笑えない。
「3・・・2・・・1・・・」
カシャ
撮る瞬間、秀にキスをされた。
そしてみんなは端によけている。
「え、なにそれ」
驚いてみんなをみる。
「涙サプライズ~♪」
や、泣かねーし。
「なんのサプライズ?」
「涙」
「や、そうじゃなくて」
いつから打ち合わせしてたんだろう。
「今日は、秀君と鈴音ちゃんの6ヶ月
記念日です!拍手!」
沙綾が満面の笑みで拍手した。
ズキッ
胸が痛んだ。
私、彼氏との記念日まで忘れてた。
え、まって。私・・・
拓真とも今日が・・・
もぅ嫌だ・・・。
「お前、やっぱ忘れてたな・・・」
秀がふてくされる。
「・・・ごめん。最近ちょっと
いろいろあってさーアハハ・・・でもさ!
結果的に思い出したから結局は覚えてた
ってことになるね☆」
苦しすぎる言い訳。
「いいよ6ヶ月も一緒にいたら忘れるよ」
「えっとその、一緒にいることが当たり前
になっててさ」
秀が微笑んで頭をポンポンとした。
「なんかあったら言えよ」
秀の優しい言葉にまた胸が痛んだ。
どうして私は一人を選べないの?
半年間ずっと幸せで大切にしてもらって
これ以上なんていらなかった。
拓真は平気なの?
私と同じように悩んでるの?