チャットは運命 【実話】
「・・・」
沙綾は何も言わない。
「・・・引いた?」
まぁ、引かれて当然だよね。
私本当に最低だもんね。
「違うよ」
え?
「なんで?なんでそんなに一人で
抱え込んで笑ってたの!?
なんですぐに話してくれないの!?
私がもっと早く気づいてあげられてたら
相談のって、今日のプリも撮らない
方向にもってってあげて・・・」
沙綾は泣き出した。
「ちょ、沙綾!大丈夫だから!
私は本当に大丈夫だから」
私まで泣けてきた。
「鈴音ごめんね」
「なんで沙綾が謝るの、
すぐに話さなくてごめん、
引かないでくれてありがとう」
私本当に良い友達持ったな。
「話してくれてありがと・・・
でもこれから秀とはどうするの?
秀モテるわけだし、二股してるなんて
他の人に知られたらヤバいことに
なるよ?」
そうだよね・・・。
「でも拓真は遠いから・・・」
ここが私の卑怯なところ。
「遠距離恋愛してる人なんてこの世には
たくさんいるんだよ?」
「え?」
あ、そうか・・・。私、二股してる人の
ことしか考えてなかった。
どうして遠距離恋愛と向き合って
いなかったんだろう。
「どんなに遠くても、ちゃんとその人が
好きなんでしょ?それならそれは
立派な恋だよ」