チャットは運命 【実話】
「・・・わかんないよ」
自分の彼氏なのに。
「私、拓真君のことあんまり
信じられないな」
沙綾がボソっと呟いた。
私がずっと思わないように
していたこと。
客観的に見てもやっぱりそう思うんだ。
思わないよう頑張る時点で
そう思ってるんだよね、本当は。
認めたくないだけ、逃げるだけ。
「私も今日のことリアルに書くから
いーもんねっ♪
ほらいくぞっ」
私は必死に笑った。
「笑うな!」
バシッ
「いって!何すんだハゲ!」
「ハゲてねーわ!なんで鈴音はそんなに
我慢すんの!?拓真君は幸せって
書いてたじゃん、鈴音ばっかり辛いの
私が悔しいんだよぉ・・・。
どうせ鈴音は今日のことリアルには
書かないつもりでしょ?」
沙綾にはバレバレだな。
私は今日のことをリアルに書くつもりは
ない。私が秀との半年記念をリアルに
載せて、もし、拓真がそれを見たら
私はきっと拓真に捨てられる。
繋がりが消えることが何より恐い。
私の中の1番は拓真だから。
「うん、書かないよ・・・。
でも私もこのままで良いなんて
思ってないから」
私はある決断した。