チャットは運命 【実話】
しーん。
やば、気まずい・・・。
西崎秀のあんなキツい言葉初めて
聞いたから。
コンコン
「鈴音給食持ってきたー♪」
「沙綾ー♪」
良かった、助かった。
「ありがとね!
沙綾もここで食べる?(笑)」
本気でここにいてほしい。いや
もはや私が教室に戻りたい。
「え、いいの?♪
なんちゃってーバカ!
私いたら怒られちゃう」
そう。委員以外の人が出入りを
許されるのはこの給食を運ぶ
時だけと決まっていた。
「沙綾なら怒らんないと思う!
てか怒られてることすら
気づかないと思う!」
「私をなんだと思ってんの(笑)」
バカ戻るよー、と言って沙綾は
放送室から出て行ってしまった。
あー、またしーんとした空気に
なんのかなぁ・・・。
と思っていた矢先、
「お前等、テンション高いな」
え?
口を開いたのは西崎秀で、その言葉は
私に向けられていた。
「や、あはは。」
緊張して、まともな返事も出来ないし
顔も見られなかった。
だって初めて話すんだもん。
「ごめんなさっき、びっくりしたろ」
途切れたかと思ったのに会話はまだ
続いていた。
「あぁ、まぁちょっと」
全然ちょっとじゃない。