好きだって言って?
ちょ・・・・
お母さん!?
「だ、男子校!??」
「そーよ♪ ね~雅人さん♪」
「ああ。 男子校なんだ」
お母さん・・・・
もしかして、あたしの性別忘れちゃったのかな・・・・
「・・・あたし・・・女なんですけど・・・」
「知ってるわよ~♪」
そのとき、忘れかけていたスーツの男が口を開いた。
あたしにだけ聞こえるような、ボソっと小さい声で。
「・・・紅林様が、男子校に娘さんの転校は無理だとおっしゃっても、刹那様は聞く耳をお持ちにならなかった」
あぁ・・・なんとなく分かるかも。
お母さんはそういう性格だ。
若くて、きれいで、自慢のお母さんだけど・・・どこか、普通のお母さんとずれている。
子供っぽいとか・・・まぁそんな感じ。
「よっぽどお前のことが心配なようだ。 紅林様はしょうがなく承諾した」
なぬ!!??
承諾・・・しちゃった??
女のあたしが・・・男子校に転校??
あ、ありえない・・・・・・。