好きだって言って?
校長室を目指し、歩いているうちに
気が付けば、スーツ姿の人たちは消え、
スーツを身にまとったサングラスの男1人になっていた。
「おい、早く入れ」
スーツ姿の男が口を開いた。
サングラスをかけているその顔は
表情が読み取れなくて恐い。
「・・・・・」
無言の私を見たスーツの男は、
これまた強制的にあたしを校長室に連行した。
ガチャン。
扉が閉まる音が背後から聞こえた。
「紅林様、天宮瑠羽をお連れしました」
丁寧に言ってますけど、事実上・・・
“お連れしました”じゃなくて、
“連れてきました”でしょうが!!
心の中で叫びながらスーツの男を睨み付けると、
サングラス越しに男と目が合った・・・気がした。
・・・・・・・・。
その男の睨みともいえる視線に負けたあたしは、校長に視線を移した。