好きだって言って?





完全にピンチなあたし。



あたしの視線の先には、黒塗りされたいかにも怪しいワゴン車。



今日は本当に災難続きだ。


お母さんのペースに巻き込まれ、男子校に転校。


転校先の学校には男装で通うことになるし・・・


さらに、独りになってまだ数分なのに、怪しいヤツらに拉致されそうになってる・・・。


って、そんなのんきに考えごとをしている暇はない。





誰か・・・助けて!!

エロ輔!! 早く戻ってきてよ!!



「おい!! 暴れんじゃねぇ!!」



「んーーーー!!!!」




腕を振りまくるあたし。

今のあたしにできる最大の抵抗をした。




その抵抗もむなしく、ヤツらには通用しない。







< 39 / 87 >

この作品をシェア

pagetop