好きだって言って?
完全にピンチなあたし。
あたしの視線の先には、黒塗りされたいかにも怪しいワゴン車。
今日は本当に災難続きだ。
お母さんのペースに巻き込まれ、男子校に転校。
転校先の学校には男装で通うことになるし・・・
さらに、独りになってまだ数分なのに、怪しいヤツらに拉致されそうになってる・・・。
って、そんなのんきに考えごとをしている暇はない。
誰か・・・助けて!!
エロ輔!! 早く戻ってきてよ!!
「おい!! 暴れんじゃねぇ!!」
「んーーーー!!!!」
腕を振りまくるあたし。
今のあたしにできる最大の抵抗をした。
その抵抗もむなしく、ヤツらには通用しない。