好きだって言って?



ところが、校長の椅子には見知らぬ男が座っていた。

机にひじを置き、手の甲にあごを乗せているから顔がよく見えない。

その男が口を開いた。



「やあ、君が天宮瑠羽さんだね??」


「・・・・・・」



返事をしない私。

この男の命令できっとあたしはここに連れてこられた。
始業式の最中に拉致られて・・・。

冗談じゃない!!
返事なんかするもんか!!

そう意気込んだ瞬間、



「おい、紅林様に向かってなんだその態度は」



スーツの男に睨まれた。



うぅ・・・

恐いんですけど・・・。


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