好きだって言って?
「おめぇらのが、うるせぇんだよ」
エロ輔でも、拉致男でもない声。
低く、嫌でも黙らせられちゃいそうな声。
鶴の一声って感じ。
「ッッ!! あぁ?? んだてめぇ」
「俺を殴っといて良い度胸してんな??」
そう言って立ち上がるあたしを拉致しようとした男。
口からは血が出ていた。
その様子から察すると、この声の主である救世主に殴られたらしい。
そう考えるまもなく、拉致男があたしの救世主に殴りかかった。
しかし、その拳は寸ででとめられる。
救世主の片手の中に納まっていた。
「弱えぇんだよ」
かっこいいかも・・・・・
その後も、力の差を見せ付けられた拉致男たちは顔に痣を作り、ワゴン車に乗り込んで一目散に逃げていった。
その場に残されたあたしと謎の救世主。
「大丈夫??」
口を開いたのは謎の救世主だった。