好きだって言って?



「はい・・・あたしが天宮です・・・」



睨みに負けました・・・。



「ふーん。 やっぱり君があの女優の娘か」




あの女優??

あぁ、お母さんのことか。

あたしのお母さんは“天宮刹那(アマミヤセツナ)”と言って、元トップ女優だ。
20歳で現役を引退し、あたしを産んだ。
あたしのお父さんはあたしが産まれてすぐ亡くなった。
だから顔すら覚えていない。

お母さんのおかげで私の容姿は評判がよい。
お母さんそっくりのくっきりとした顔立ち。
お父さんの血はどこへ行ったのやら・・・。
世に言う美人と言うヤツ。



・・・って、自分で言うと変な感じ。

自意識過剰発言・・・・・・。




「君の顔立ち、すごく似ているね」


「・・・・・・・・」


「おい。 無視とはいい度胸だな」



またあのスーツ男の鋭い睨み。



「・・・はい・・・よく言われます・・・」


「流石、僕の刹那さんの娘だ」


「・・・はい─────って、えぇぇぇ!??」



今、この人何と??

僕の刹那さん??

お母さんがこの人のもの??

意味不明!!!!!!







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