好きだって言って?






「お前等黙れー、転校生が入りにくいだろうが」




軽くノリノリです。

って感じの声で教室内に叫ぶヤマケン。




「なぁーなぁーそいつどんなヤツ??」



「俺を超えるイケメンだったりする!?」



「お前、うるせぇよ、お前なんてイケメンの部類じゃねぇし、勘違いしてんじゃねぇ」



「・・・んだと!!?? ふざけんなよ」



「べつにふざけてねぇし」



「・・・ってか、特待生なんだろ??」




「うそっ!!!まじで?? そいつ強ぇー」




・・・ん??

あたしは自分の耳を疑った。

聴力はいいはず・・・、はずなんだけど・・・

今、“特待生”とか何とか聞こえた

気がするんですけど・・・!?




「スポーツ特待?? 学力?? どっちにしてもすっげーよな??」




いやいや、あたし。

スポーツも勉強も、並なんですけど。

どうしてそんな話になっているのか不明。

いや、何となく予測は付くけど・・・



たぶん。

お母さんの仕業だってことぐらいは。









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