好きだって言って?
「なあなあっ!!お前、女みたいな名前だなっ」
っ!!!!
ちょっ...
転校初日にバレそうな気がしてきた。
あたしの周りには数人の男子がやってきている。
...席に着いた途端にピンチなあたし。
「...そ、そうかな??」
「ってか、お前、前までどこに通ってたんだ??」
「ぇ..、花江中学だけど...」
あぁ...花江中が恋しい。
ココとは違って平和で...危険なにおいなんて一切しなかった花江中...。
「っ!!花江中ってアノ花江中かっ!?」
一人の男子が大きな声をあげた。
...アノ花江中??
他にどの花江中があるのだろうか??
...ってか、
そんなことより私立に通う彼等が、あの無名一般標準型公立中学を知っているのだろうか??
...あたしは、この学校知らなかったんだけど。
「し、知ってるのか??」
あたしはその男子に聞いてみる。
...と、あたしたちの会話を聞いていた全男子がコチラを振り向いた。
計一名、あたしに背中を向けているヤツ、“黒沢翔”を除いて。