-roop-
込み上げて来る震えを受け入れるのが悔しくて、振り切るように声を出した。
「わっ…私がっ…私が何をしたって言うの!?…殺人…?放火…?私は…私は…!」
目から溢れたもので視界が歪んだ。
「………記憶を失うのが早ければ早いほど、現世での行いはより残酷…」
「じゃあ…今の段階でもう記憶がないってことは…」
私と彼女の間に沈黙の風が流れる。
恐る恐る見つけた彼女の視線。
ぶつかった視線を崩すことなく彼女は口を開いた。
「…よっぽどの…大罪…」
「なっ…」
私は体の奥から吹き上がる感情を抑えられなかった。
怒りと苦しみと悲しみと…
そして何より言いようのない悔しさが全身を震えあがらせた。