-roop-
さよならの8日目
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「じゃあ行ってくるな!」


「うん、行ってらっしゃい!」


半分玄関のドアを開きかけたまま、誠さんはじっと私を見つめている。


「…どうかした?」


誠さんは照れ臭そうに小さく零す。


「…いや…いよいよ…今日だな…と思ってさっ」


その表情が何か可愛くて、私もつい微笑む。


「…うん…今日だねっ…」


「今日は…ちょっと早めに帰って来ると思うから!」


「うん!…いってらっしゃい!」


今はまだ何もない左手で、誠さんを見送った。


玄関の扉が……閉まる…。


こうして誠さんを見送るのも最後…。

ううん…今からすること全てが…もう…最後になるんだ……。

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