-roop-
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ふわふわ。

ふわふわ。



身体が…

身体が何か風のようなものに…

優しく…優しく包まれている…。



なんだろう…この感じ…

どこか…懐かしいような…



私はふと瞼を開けた。


「……っ…!!」


辺りは…一面真っ白な霧の世界……。



な…に…?

あぁ…そうだ私…

車のクラクションの音がして…

身体が…

身体が痛くて…



私………!!




身体が小さく震え出す…。

まさか…まさか私は死んで…

此処は…天…国…





突然

身体の震えが止まった。





頭の中の白い霧が、ゆっくりと解けていく…。





あぁ…違う…

此処は…


此処は天国なんかじゃない…!

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