-roop-
彼との出逢い

白い部屋

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頭が痛い…

痛いというより意識の奥の奥が重たくて…



「…夏!」



な…に…?

なんか…声がする……上から…声が…




「千夏!?千夏!!」


次第に声がはっきりと耳に届くようになる。



---ち…なつ…?---



聞こえてくる言葉を捕らえようとすると、急に自分の身体が輪郭を帯びた。

次第に意識が明確になり、私は導かれるようにゆっくりと瞼を開けた。




白い…

これは…天…井…?


薄く散ったしみのような模様が、ふと視界に飛び込んで来た。



「千…千夏!?千夏…」



天井から視線だけを左側に移す。

するとそこには涙目で私を見つめる男性の姿があった。



「千…夏が…目を…目を覚ました…先…生……先生ーーー!!」



男性は視線が合った途端にそう叫ぶと、身体をバタ付かせながら部屋を飛び出していった。



え…?



一人残された部屋で、混乱した頭の中を整理していく。

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