-roop-
『八日後にまた…』
確か彼女が…そう言った後…ひどい目眩がして…
それで…
それで…
私はゆっくりと身体を起こした。
白い…ベッド…
自分を覆うさらさらとしたシーツを撫でてみる。
少し濁ったようなカーテンの隙間から、黄色い光が差し込んでいた。
右隣に視線を落とす。
鮮やかに彩られた花瓶……此処は…病院…?
『病院で…意識不明のままなんだ…』
バッと自分の両の手の平を見つめる。
「ま…さか…本当に…」
ドクンッ…
心臓が鈍く音を立てる。
私は息を飲み、ゆっくりと左胸に手を当てた。
「……!」
右手に伝わる確かな振動。
花瓶の傍にもう一度目を向けると、小さな手鏡が置いてあった。
私は深く息を吸って手鏡に手を伸ばす。
鏡を胸に押し当てて、もう一度目を閉じて深く息を吸った。
ドクドクと心臓が身体中に大量の血液を送り出している。
私は鏡を胸から離し、恐る恐るその中に視線を落とした。
今私が着ている薄い青のパジャマが映り…
鎖骨が映り…
そして私の瞳が捕らえたものは…
「…………っっ!!」