-roop-
しまわれた想い出
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ガチャガチャッ
「も~掃除すんの無茶苦茶大変だったよ~!」
マンションのドアの鍵を回しながら、明るく零す誠さん。
大通りからは少し離れた道沿いに立つ、7階建てのマンションの5階。
一番端の507号室が、千夏さんと誠さんが同棲していた部屋だった。
カチャッ
「…はいっ」
ドアを引いて、笑顔で促される。
私は戸惑いながらも微笑んで足を進めた。
「お…お邪魔します…」
「………ほーい」
後ろから聞こえてきた返事に、また胸が痛んだ。
自分たちの家なのに『お邪魔します』だなんて。
また…彼を傷つけてしまったのだろうか…
私は靴を脱ぎながらチラッと後ろを振り向いた。
玄関の靴箱の上にチャリ…と鍵を置く誠さん。
「…ん?」
「う、ううん…何でもないっ」
本当はすごく…傷ついてるはずなのに…。
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ガチャガチャッ
「も~掃除すんの無茶苦茶大変だったよ~!」
マンションのドアの鍵を回しながら、明るく零す誠さん。
大通りからは少し離れた道沿いに立つ、7階建てのマンションの5階。
一番端の507号室が、千夏さんと誠さんが同棲していた部屋だった。
カチャッ
「…はいっ」
ドアを引いて、笑顔で促される。
私は戸惑いながらも微笑んで足を進めた。
「お…お邪魔します…」
「………ほーい」
後ろから聞こえてきた返事に、また胸が痛んだ。
自分たちの家なのに『お邪魔します』だなんて。
また…彼を傷つけてしまったのだろうか…
私は靴を脱ぎながらチラッと後ろを振り向いた。
玄関の靴箱の上にチャリ…と鍵を置く誠さん。
「…ん?」
「う、ううん…何でもないっ」
本当はすごく…傷ついてるはずなのに…。