-roop-

「ちーなーつ!だから座ってろって~」

パシパシと両手で丸くなった挽き肉を叩きながら、誠さんがため息混じりに言った。


「わ、わかった!」


私は慌てて白いソファーに腰を下ろした。


「今日は俺が完璧なハンバーグちゃ~んと作るから、お嬢様はゆっくりして下さいっ」


ふざけるような誠さんの言葉に私は少し笑って、テレビのリモコンの電源ボタンを押した。






< 79 / 293 >

この作品をシェア

pagetop