-roop-

キィ…

そこには、綺麗に整えられたベッドと、二つのタンスが置いてあった。

寝室のカーテンの隙間からは、ささやかに月の光が差し込んでいる。




パタン…

私は静かに扉を閉めて、ベッドに腰かけた。

一つだけ置かれた枕が寂しそうに見える。



本当なら…二つ隣並んでいるはずなのに……。




「ごめんね…」


そっと枕を撫でる。


さっきより小さくなったシャワーの音の中で、私は眠りについた。
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