地味子の秘密 其の弐 VS金色の女狐
「…………!?」
固まる陸。
地味子の格好をしているはずが…
メガネ…ネクタイ…スカート…
本来の姿に戻っていた。
周りの男子達が、じぃーっと杏樹を見ている。
杏樹が陸を見て
ニコッと微笑んだ。
顔を真っ赤に染める男子達……。
「……こーなるから、嫌だったんだよ………」
陸は、これから杏樹を巡って
男子達の戦いが始まることを考え
頭を抱えた。
本人を見ると、柚莉と楽しそうに談笑している。
「……全く、人の気も知らないで。」
周りの女子達に聞こえないように、呟いた。